生命保険料控除が増えても損する人の特徴

保険

「保険料控除が増えるから、保険の見直しをした方がいいのかな?」

こう思った方は、少なくないと思います。

2026年(令和8年)から、23歳未満の扶養親族がいる世帯に限り、生命保険料控除の上限が従来の4万円から6万円に拡充されました。

ニュースで「控除が増える」と聞けば、「保険を見直すチャンス」と感じる気持ちはよく分かります。私自身も、かつては「節税になるなら」という気持ちで保険はありだと思っていた時期がありました。

でも今は、節税を理由に保険の中身を決めることが、どれほど手段と目的が逆になっているかを実感しています。

読者
読者

控除が増えるなら、もっと保険に入った方が得じゃないですか?

みずかめ
みずかめ

節税のために保険料を増やすのは、本末転倒かもしれません。

この記事では、控除の拡充をきっかけに「保険を増やすべきか」という問いに向き合い、本当に確認すべきことをお伝えします。

保険料控除は「お得に保険に入る制度」ではない

生命保険料控除というのは、「保険に入っている人への税の補助」です。「保険に入るとお得になる制度」ではありません。

仕組みはこうです。

年間保険料
を払う
所得から一定額
を控除できる
課税所得
が下がる
税金がわずかに
安くなる

2026年の改正では、対象世帯に限り控除額の上限が2万円増えました。では、実際にいくら節税できるのでしょうか。

所得税率20%の方であれば、増額分2万円×20%=4,000円の節税効果です。

年間でたった4,000円。もちろんゼロよりはましですが、「この4,000円のために保険料を増やすか」という問いには、冷静に向き合ってほしいと思います。

つまり、保険料控除の拡充は「今の保険を見直すきっかけ」にはなりますが、「保険を増やす理由」にはならないのです。

こんなケースを考えてみてください

38歳、子ども3人(9歳・6歳・2歳)の会社員Bさんの話です。

控除拡充のニュースをきっかけに保険ショップへ相談に行きました。担当者から「控除の枠が増えるので、今が見直しのチャンスです」とすすめられ、終身保険の保障額を月5,000円増額しました。

年間保険料の増加は6万円。節税効果は最大1万2,000円(所得税率20%の場合)。

差し引きで、年間4万8,000円の出費増です。

Bさんは「節税になるから得した」と感じています。でも実際には、毎年4万8,000円を余分に払い続ける契約を結んでいます。

さらに問題なのは、Bさんがその終身保険になぜ入るのかを、自分の言葉で説明できなかったことです。

担当者の言葉に引っ張られ、「節税になるから」という理由だけで増額を決めた。控除の拡充が「目的のない保険料増加」を後押しする構造になっています。

私が控除拡充のニュースを聞いても何もしなかった理由

FPの勉強を通じて保険の本質を知るまで、私は3本の保険に加入していました。

医療保険、変額保険、外貨建て終身保険。担当者に「自分も同じものに入っている」と言われ、深く考えずに契約した記憶があります。

その後すべてを見直して解約。外貨建て終身保険だけで50万円の損失が出ました。

その経験から、私は保険を「目的があるものだけ残す」という基準に切り替えました。

今、私が加入している保険はすべて「なぜ入っているか、自分の言葉で説明できる」ものだけです。

だから2026年の控除拡充のニュースを聞いても、何も動きませんでした。

節税で得られる年間4,000円よりも、「目的のない保険料を払い続けること」の方が、長期的にはるかに大きな損だと知っているからです。

合理性を求めた結果、保険料を削ることの方が豊かな人生につながると、今は確信しています。

今あなたに確認してほしいことは、ひとつだけです

控除が増えた今、保険の見直しを考えている方に、一つだけ問いかけさせてください。

「今加入している保険を、なぜ入っているか、自分の言葉で説明できますか?」

この問いに答えられる保険は、あなたにとって意味のある手段です。

答えられない保険は、「なんとなく安心のため」か「勧められたから」という理由だけで払い続けているかもしれません。

控除の枠が増えるかどうかよりも、この問いに向き合うことの方が、ずっと大切です。

「節税のために保険を増やしたい」という気持ちは自然ですが、本当の見直しとは、まず「目的」を問い直すことから始まります。

読者
読者

じゃあ控除が増えても、特に何もしなくていいんですか?

みずかめ
みずかめ

今の保険の目的を確認することが、一番大切な見直しです。

まとめ

  • 2026年から23歳未満扶養ありの世帯で生命保険料控除が最大6万円に拡充
  • 増えた控除枠の節税効果は、所得税率20%で年間4,000円程度
  • 「節税のために保険を増やす」発想は長期的に損になりやすい
  • 見直しの出発点は「今の保険の目的を自分の言葉で説明できるか」という問い
  • 目的のある保険だけ残せば、毎月の保険料の無駄はかなり減らせる

控除拡充のニュースを「保険を増やすきっかけ」ではなく、「今の保険を問い直す気づき」にするだけで、あなたの保険料の無駄はかなり減らせるはずです。

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