「子どもが生まれたんだけど、保険って入った方がいいのかな?」
以前、妹がそう言っていたのを思い出します。
生まれたばかりの我が子を前にすると、「この子のために、できるだけ備えてあげたい」と思うのは自然な気持ちです。
でも、ここで少しだけ立ち止まってほしいのです。
その「できるだけ」という気持ちが、実は保険に入りすぎる入り口になっていることが多いからです。
私自身、20代のころ「安心のため」という理由だけで保険に3本入り、あとで大きく後悔しました。
この記事では、子どもが生まれたときに保険を増やす前に確認してほしいことを、私の失敗もまじえてお伝えします。

子どもが生まれたら、やっぱり保険はたくさん入った方が安心ですよね?

気持ちはわかります。でも「安心のため」だけで入ると、目的のない保険料が増えてしまうんです。
こんな方に読んでほしい記事です
- 子どもが生まれて、保険を増やそうか迷っている人
- 「安心のため」となんとなく保険に入っている人
- 保険料を払いすぎて後悔したくない人
そもそも、子どもが生まれると保険を増やしたくなるのはなぜ?
人は「守るもの」が増えると、不安も増えます。
子どもという守るべき存在ができた瞬間、その不安は一気に大きくなります。
保険を売る側は、この不安をよく知っています。
「もしものとき、この子はどうなりますか?」
この一言で、多くの人が「とりあえず手厚く」と考えてしまいます。
これが、子育て世帯が保険に入りすぎてしまう典型的な流れです。
つまり、増やすかどうかの前に「何のために入るのか」という目的をはっきりさせることが先なのです。
「不安」で選ぶと、何が起きるのか
こんなケースを考えてみてください。
会社員の夫が、子どもが生まれたのを機に、大きな死亡保障の保険に入ったとします。
保障は手厚いほど安心に思えます。
でも、ここで見落とされがちなのが「公的保障」の存在です。
会社員の家庭では、万が一のときに遺族年金という公的なお金が支給されます。
家族構成にもよりますが、会社員の世帯は自営業の世帯より遺族年金が手厚くなる傾向があります。
つまり、もともと受け取れるお金があるのに、それを知らないまま民間の保険だけで全部をまかなおうとすると、保障が重なって保険料を払いすぎることになります。
実際にどこを削れるのかは、2026年、子育て世帯がムダな保険料を削る方法でも詳しく書いています。
「いくら足りないか」を知らないまま入ると、必要以上に払い続ける構造になっているのです。
私自身が「目的なき保険」で50万円損した話
私も20代のころ、保険代理店で勧められるまま3本の保険に入りました。
医療保険、変額保険、そして外貨建ての終身保険です。
担当者が「自分も同じものに入っている」と言うのを信じ、深く考えずに契約しました。
そこに「目的」はありませんでした。
ただ「安心そうだから」「勧められたから」入っただけです。
その後、自分でお金の勉強を始めて、ようやく気づきました。
私は何のためにこの保険に入っているのか、説明できなかったのです。
結局、すべて解約しました。
なかでも外貨建ての終身保険は、加入してすぐの早期解約だったため、約50万円もの損失が出ました。
このときの詳しい経緯は、勧められるがまま保険に入って後悔…50万円損した私が伝えたい保険の入り方に書いています。
合理性のない加入の代償は、決して小さくありませんでした。
子どもが生まれたら、まず確認すべきこと
では、何から始めればいいのでしょうか。
確認すべきことは、たった一つです。
「我が家は、何にいくら足りないのか」
これだけです。
子育て世帯が向き合うリスクは、大きく分けて3つあります。
親に万が一のことがあったときのお金、働けなくなったときのお金、そして子どもの教育費です。
他にも入院やがんなどが気になる方もいるかもしれません。
もちろん、それらも大切な備えです。
ただ、子育て世帯では「親に万が一があったとき」の影響が特に大きいため、まずはそこから考える家庭が多いと思います。
あれもこれもと一度に抱え込むと、結局どれも中途半端になりがちです。
だからこそ、まずは「死亡時にいくら足りないか」から考えてみてください。
ただし、死亡時の備えも、すべてを民間の保険でまかなう必要はありません。
公的保障でカバーできる部分を引いて、「足りない分」だけを保険という手段で補えばいいのです。
保険はあくまで手段です。
大事なのは「いくら備えるか」ではなく「何のために備えるか」です。
なお、教育費は保険ではなく、つみたて投資などで準備するという考え方もあります。詳しくは子どもの教育費はいくら必要?学資保険よりNISAを選んだ理由をご覧ください。
「足りない分」はどうやって知るのか
むずかしく考える必要はありません。
大きく3つのステップで見えてきます。
| STEP1 | 公的保障でいくら受け取れそうかを、ざっくり知る(遺族年金など。「ねんきんネット」や市区町村への確認などで、おおよその目安がわかります) |
|---|---|
| STEP2 | 毎月の生活費と将来の教育費から、家族に必要なお金を見積もる |
| STEP3 | 「必要なお金」から「公的保障」を引く。残った差額が、保険で備える「足りない分」 |
イメージとしては、こんな引き算です。
ここまで出せば、やみくもに保険を増やさなくていいことが見えてきます。
そして、子育て世帯がまず備えたい「親に万が一があったとき」の不足分には、合理的に備えられる保険の仕組みがあります。
その不足分にどう備えるかについては、別の記事で詳しくまとめています。
子どものために、と思うなら、保険料を払いすぎて家計を圧迫することこそ避けたいはずです。

まずは「何にいくら足りないか」を考えればいいんですね。

そうです。それがわかれば、必要な保険だけを選べます。浮いたお金は、子どもとの豊かな時間に使えますよ。
まとめ|「目的」から考える保険選び
- 子どもが生まれると「不安」から保険を増やしたくなる
- でも「安心のため」だけの加入は、目的のない保険料につながる
- まず備えたいのは「親に万が一があったとき」のリスク
- 「必要なお金 − 公的保障 = 足りない分」で考える
- 保険は目的を満たすための「手段」と考える
子どもが生まれたタイミングは、家計を見直す大きなチャンスです。
「何のために入るのか」を一度言葉にしてみる。
これだけでも、家計の不安を少し軽くできるはずです。

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